Super-Synchronous Transfer
先日のBi-elliptic transferに続き、これも今年の初めに計算・作図までして、お蔵入りになっていたネタ、今年中に公開しておきましょう。
低軌道(LEO)から静止軌道(GEO)への遷移には、遠地点が静止軌道と接する楕円(ホーマン軌道)の静止遷移軌道(GEO-Transfer Orbit, GTO)が使われることが多いです。GTOからGEOへ乗り換えるときに、軌道面の変更も行います。
もし軌道面変更がないなら、LEOからGEOへの変換は、軌道半径比が6くらいなので、ホーマン遷移がΔV最小です。しかし軌道面変更がある場合、Bi-elliptic transferのときと似て、いったんGEOより遠くまで行って、遠地点で速度が小さくなったところで軌道面を変えるほうが、合計のΔVが小さくなるケースがあります。これをSuper-Synchronous Transferと呼びます。
実際に、緯度の高いロシアからの静止軌道打上で、しばしばこの方法が採られています。単純計算ですが、ホーマンと、Super-SynchronousのΔVの損得を計算してみました。
仮に高度200kmの円軌道を初めのパーキング軌道として、その軌道傾斜(射点の緯度に相当)や、Super-Synchronousの遠地点半径を変えてみたところ、軌道傾斜角がおよそ38度より大きいとき、Super-Synchronousの方がΔVが小さくなることが示せました。
グラフなど、ブログ用に再構成するのが面倒なので、不親切ですみませんが、Mathematicaで計算したときの文書そのまま、下記に掲載します。計算式などは、その文中をご参照ください。
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