Phobos Grunt
昨年11月に打上げ、地球周回軌道から火星への軌道投入に失敗したロシアの火星探査機「フォボス・グルント」が1月15日頃に落下しそうです。
文部科学省からも情報が出ました。
ロシア探査機「フォボス・グルント」の落下に関する情報について(1月13日)
詳しくは文部科学省の公式facebookで。
最新情報はTwitterの@PhG_Reentryがお勧めです。(英語)
火星へ行くために使うはずだった、推進剤のヒドラジンが満載のままで、これが有毒物質なのが懸念されていますが、アルミ製のタンクは大気圏突入で壊れ、ヒドラジンは残らず燃えると考えられています。そのため、推進剤を含めた総質量は13トンと大型の割に、地上へ到達する破片の数・量とも、昨年話題になったUARSやROSATよりは少なく見積もられています。地上への被害はまず心配しなくてよいです。
ヒドラジンタンクが上空で爆発すると、さぞ派手に見えるでしょうね。
昨年10月にドイツのROSATが落下したときの記事と同様に、フォボス・グルントの落下予想時間帯の、日本上空通過を描いてみます。サムネイルをクリックで拡大表示します。
15日01:27頃
関東
15日02:58頃
沖縄付近
15日18:41頃
北海道北部
16日00:47頃
東北地方南部
16日02:58頃
奄美大島付近
16日18:00頃
対馬→北海道南部
使った軌道要素は13日00:26UTC(日本時間13日09:26)のもの。前回も書きましたが、大気抵抗の影響で軌道がずれて、おそらく当日には、この図より数分早く来て、経路もすこし東にずれます。
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