プラネタリウム「デブリってなんだろう ~宇宙開発の未来のために~」
福岡市立少年科学文化会館のプラネタリウムで、3月6日から5月30日まで、一般投映春番組として「デブリってなんだろう ~宇宙開発の未来のために~」が上映されています。
今日は、このプラネタリウムの近くで用事があったので、ついでに観覧してきました。
はじめに、季節の星空案内。
中盤はギリシャ神話の紙芝居風アニメーション。
それから、お目当ての「デブリ」番組
語り口やアニメーションは子供向けですが、内容は大人の鑑賞に堪える、しっかりしたものでした。製作会社による既製のプラネタリウム番組ではなく、この館の自主企画・製作の独自番組だそうです。よく取材されたのか、デブリの概論をカバーし、最新のトピックも盛り込んでいます。研究室のデブリ班の新人教育にでも見せたいくらい。
・デブリの正体
・デブリの数、増加グラフ
・LEOとGEOで過密(デブリ環境のCGアニメはJAXA製でした )
・スペースガード
・観測できるのは10cm以上
・小さくても破壊力大
・ISSの回避運動
・ケスラーシンドローム(という専門用語は使わずに説明)
・SFUやHST表面の衝突痕
・IRIDIUMとCOSMOSの事故(CGはAGI製の例のやつ)
・IADC
・日本ではJAXAや九大など(やった、言及してくれた! )
・デブリ防止ガイドライン
・墓場軌道/デオービット
・残存燃料を抜く,爆発しにくい部品を使う
採り上げられていないトピックを強いて挙げると、
・衛星破壊実験
・防御,バンパーシールド
・デブリ除去の将来計画
このくらいかな。
先日、市民向けにデブリの講演をする機会があったのですが、このプラネタリウム番組を見て、市民や子供向けに説明するときの参考になりました。「軌道」を「通り道」と言い換えていたり、「秒速何km」といった実感しにくい数値は出さず、定量的より定性的な説明をする。など。
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