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2009年4月 1日 (水曜日)

進捗報告

ふざけたエイプリルフールねたを投下している一方で、今日は研究でも進展が大きかったので御機嫌。

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まず昨日、Space Technologyグループで隔週のprogress report。精密な軌道が要求されている科学衛星への、微小デブリの衝突による力学的擾乱について、まずは大雑把な見積もりをして発表。先日の「デブリ飛来方向分布(訂正)」は、その一環での発見。
ミーティングの後、同室の学生に「あれ、ここへ来てからやったの?日本でやっておいたんじゃなくて。」と聞かれ、「えっ、そりゃそうだけど・・・。」と、きょとんとしてたら、「おどろいたよ、すごいな。」と感心されていたのでした。そういえば、欧米人は人を褒めるときも、日本人よりおおげさだと聞きました。慣れない我々にしてみると、この程度でそんなに言われると気恥ずかしい感があります。悪い気はしませんが、天狗にならないように。
今朝は、その結果をもとに、実際に関与する少人数で、よりつっこんだ話し合い。どうやってサブルーチン化して、開発中のシミュレータに統合させるか。MASTERでのデブリ計算は時間がかかるので、シミュレータのタイムステップごとにMASTERに再計算させるのは無理。軌道は急には変わらないから、プリプロセッサ段階でMASTERを呼び出して、軌道一周分を細かく区切った表を生成しておけばよかろう、ということで合意。

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午後には、ランデブー制御を研究している学生2人(先日の記事)に声をかけられ、サービス衛星のランデブー・ストラテジーについて、3人でディスカッション。どうやら、彼らは指導教官に放任されていて、行き詰まったところにアドバイスが欲しかったようです。
限られたセンサー情報から、相対位置を推定し軌道修正してゆくのは、私が指導している学生実験とよく似た条件なので、「進行方向にΔVを与えて、一周期放置。ターゲットとの相対距離の変化を見る。その結果からΔVを加減して、それのくりかえし。」という手法を提案。これならレンジレーダーで計測できそう。
自分の英語は下手だけど、Hillの方程式ににもとづいて議論ができる。・・・数学は共通言語だというのを実感しました。

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