MASTERのバッチ処理
休日は、ZARMでの研究じゃなくて、九大での研究をしています。
テザーを使って不要衛星を落下させるミッションでは、開始高度(1000kmくらい)から徐々に高度を下げて、大気抵抗が効き始める(300kmくらい)までは、テザーがデブリに切られずに生き延びなければなりません。この生存確率を計算するため、デブリ環境モデルMASTERを使ってデブリの密度表を出力させます。しかしMASTERの仕様として、高度を固定した計算しかできないので、段階的に高度を変えて、いくつも表を作ります。
これを今まで手作業でやっていましたが、ZARMでの研究の副産物として、自動で高度を変えながらMASTERを呼び出すプログラムができました。今日やった計算では、一つの計算に約3分、これを高度を11段階に変えて計算させるので、合計約30分。今までは3分ごとに手作業が入っていたので、コーヒーくらいしか飲めませんでした。今日は、計算中に昼食のパスタを茹でて食べられました。
こんなグラフができました。
高度900kmあたりは他の高度より、1m以上の大型物体(衛星そのもの)が多く、
400km以下では、大気抵抗のため全体的に減少していることが分かります。
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