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2008年2月28日 (木曜日)

宇宙飛行士の適齢期

(3月6日訂正:STS-99の年を間違えていたので、グラフと表を直しました。)

JAXAが10年ぶりに宇宙飛行士を募集するそうです。
http://iss.jaxa.jp/astro/select2008/index.html

途中でコロンビア号事故があったりして、前回の3名はまだ飛べていない。
その時は若手だった3人も、もう「お○゛さん」だ。(同世代の私が言うな)
早く飛ばせてあげてください。(ようやく星出さんが5月に飛行予定)

選考から飛行まで、こんなに時間がかかり、働き盛りの時間を拘束されることが、若手研究者・技術者の応募を躊躇させているという。子供だって、この事実を知ると、宇宙飛行士になりたい夢も萎えてしまいます。いや、それくらいで萎えるようでは、宇宙飛行士に応募する資質・意欲が足りないとも言えます。

日本の宇宙飛行士の選考から飛行まで、年齢構成がどうなっていたか、ちょいと調べて集計してみた。
20080229astronautsクリックで拡大

TBS宇宙特派員の秋山さんは特別なので、平均値計算には入れていません。秋山さんのバックアップだった菊池さんは生年が不明なので載せていません。1987年TBS入社とまではわかったので、当時20代だったのではないでしょうか。

それ以外のNASDA/JAXAの宇宙飛行士について集計すると、


最低平均最高
現在の年齢37.2歳(山崎)47.14歳60.1歳(毛利)
選考発表時の年齢28.1歳(角野)31.81歳37.5歳(毛利)
初飛行時の年齢32.4歳(若田)40.35歳43.3歳(毛利)
飛行時の年齢32.4歳(若田)43.33歳53.5歳(土井・予定)
選考から初飛行まで3.7年(若田)8.43年12.3年(土井)

えっ!すでに私、最年長の毛利さんの選抜時の年齢を越えている。
でも10年前の募集時には、「3年の実務」を満たしていなかった。(言い訳ですね)
我々の年代で博士課程を出ると、宇宙飛行士募集の谷間に挟まってしまったようです。

(↑訂正:修士取得は実務1年相当、博士取得は実務3年相当と換算するそうです)

今回も同じ条件が課されるとすと、2005年学士、2006年修士、2008年博士までがターゲット。


外国ではどんなものだったのかと、さらに調べてみた。

初期のソビエトの宇宙飛行士は恐ろしく若い
・ガガーリン 27歳
・テレシコワ 26歳
・チトフ 25歳11ヶ月(最年少記録)

初期のアメリカの宇宙飛行士は、今と変わらず40歳前後
・シェパード 37歳,47歳(月面最年長)
・グレン 40歳,77歳(最年長記録)
・アームストロング 36歳,39歳

韓国は若い。募集から2年、最終候補発表から1年のスピード
コ・サン 32歳(予定)(3月10日、変更になりました)
イ・ソヨン 29歳

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コメント

おお。年齢をぱぱっとグラフ化してしまうところが、さすがごんざぶろうさん。

はい、そうです。JAXAは博士課程修了者を実務3年とみなします。

前回の応募からすでに10年。意欲も資質もありながら、「谷間」にはさまってしまった人はたくさんいそうですね。

とはいえ、98年の選抜では募集要項に「40歳程度までを想定」「10年以上勤務できること」という条件があったのですが、2次選抜受験者の最高齢は45歳、3次選抜受験者の最高齢は39歳(ヒュースとトンでの選抜中に40歳)でした。意欲があるなら、臆することなくチャレンジした方がいいですよ。「やらない後悔より、やった後悔がいい」(c)長沼毅、です。

星出宇宙飛行士の場合、95年の選抜と98年の選抜の2回受けて、2回目でみごと合格していますが、92年の若田さんのときには、実務経験が足りなかったけれども出願したそうです。

私も92年のときに願書を取り寄せて、近所の病院で健康診断まで受けてあったのですが、願書を出しませんでした。まさに「やらない後悔」ですね。あの時、出願していれば、95年にはもっと万全の体制で臨むことができたのですが...

ということで、目の前にチャンスが転がってきたら、チャレンジしないという手はありません。

投稿: 5thstar管理人 | 2008年3月 1日 (土曜日) 16:21

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