TeX
TEXで書いた卒論の数式に誤りがあったので、修正しました。
昨年の8月のことになりますが、野尻ボードで「作用圏(Sphere of Influence)」の話題がでたときに、その導出式が私の卒論のAppendixに載せてあり、PDF版をWEBで公開しているので、参考にどうぞと紹介しました。
「Titanの大気を利用した土星探査機の減速」1991年(PDF 1.70MB)
すると、その式にうっかりミス(式A9とA10の右辺が入れ違い)があるのを見つけてもらい、いつか直さねばと思いながら一年以上放置してしまいました。卒論はPC-9801時代にjLaTeXで書いたもので、今の環境でTeXのソースファイルからPDFを作製するためには、Windows用のTeXをインストールしないといけません。その誤記のあるPDFを作製したときに、いちどTeXインストールしていたのですが、その後パソコンを乗り換えてからTeXは入れておらず、それで修正がおっくうで放置していたのです。
改めてやる気になり、まずはTeXのインストールから。
TeX Wikiというサイトの、「インストール(Windows)」と「PDFの作り方」のページが、情報がまとまっていて、参考になりました。以前に比べ、簡単なインストーラーでTeX環境が構築できるようになっていました。
誤りがあった部分(修正後)はこんな感じ、
とすると、primaryな加速度とdisturbingな加速度との比は、 \begin{eqnarray} \frac{{a_{12}}^d}{{a_{12}}^p} &=& \frac{m_3}{m_1 + m_2} \, x^3 \sqrt{1 + 3 \nu^2} + O \, (x^4)\\ \frac{{a_{13}}^d}{{a_{13}}^p} &=& \frac{m_2}{m_1 + m_3} \frac1{x^2} \, (1 - 2 \nu x + x^2) \sqrt{1 - 2 \nu x^2 + x^4} \end{eqnarray} と表される。\par |
これをコンパイル(みたいなこと)すると、
↓こうなります。(画像クリックで拡大)

今見ても、TeXの数式って美しいなあ。惚れ惚れするよ。
基本的にテキストファイルなので、プラットフォームに依存しないし、15年経った今でもファイルが使えるあたり、文書資産の再利用性の高さもすばらしい。(ちなみに修論はMacのPageMaker6で書いてあり、今の自分の環境では、より古い卒論より使いづらくなってしまいました。)
とは言うものの、今となってはノスタルジーでしかありません。GUIのワープロ+数式エディタに比べ、どうしても生産性に劣るので、もうTeXには戻れません。
今回も、作業後にTeXをアンインストールしました。また当分使わないだろうし、必要になったら、すぐインストールできることも確認できたから。
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