情報収集衛星にかんする妄想
H-IIA 12号機で、来年早々に打ち上げられる予定の、情報収集衛星のレーダー2号機が種子島に到着したとのニュースがありました。
→南日本新聞 11月29日
読んでみたら、光学3号機の実証衛星も打上げだとのこと、知らなかった!
すでに1ヶ月前に発表があったんだね。
→南日本新聞 11月1日
そもそも、2基づつ打ち上げる設計だったものを、去る9月のH-IIA 10号機では、失敗のリスク回避のために光学2号機だけで上げたのでした。
光学2号機が1基で打ち上げることになったとき、
ペイロードの半分がら空きですか?
MOTTAINAIから、なにか相乗りさせてよ!
と思ったものです。
いろいろ妄想が膨らみました。
H-IIAの極軌道打ち上げ能力は約4トン。ということは推定2トン空き。
50kg級衛星なら40個。
キューブサットなら2000個。
カンサットなら6000個。←そりゃデブリだ。
まあそこは日本の安全保障が懸かった情報収集衛星。軌道要素は(一応)秘密です。仮にそんなことしたら相乗り衛星の軌道も公開できなくなってしまうのでしょう。
まてよ、警察や防衛庁や防衛大学が超小型情報収集衛星を作るというのはどうだ?若手教育の一環で。それならこのへんの大学生より、秘密を管理しやすかろう。
あるいは安価に、情報収集衛星のハリボテを打ち上げ、地上からの観測者に対し、どちらが本物か分からなくしてしまう。非友好国の監視対象物が、情報収集衛星の通過時に合わせてカモフラージュするのを攪乱するくらいはできるかな。
----
じつはこの妄想は、この5月に光学2号機の単独打ち上げのニュースがあったときに考えて、書きかけていたものです。ちょうどJAXAの相乗り公募のニュースもあったころ。投稿しそびれて、機会を逸していました。今回ニュースがあったので、加筆して復活投稿した次第。
さて、レーダー2号機も単独打ち上げだとばかり思っていましたが、今度は準備期間があったおかげか、実証衛星という手できましたか。
| 固定リンク
「航空・宇宙・天文」カテゴリの記事
- 書籍購入(2017.02.03)
- UZUME計画と、宇宙災害の書籍(2017.05.17)
- サイエンスカフェ@うきは(2016.05.19)
- 大野城で宇宙講演会(2015.05.12)
- 第11回種子島ロケットコンテスト(写真)(2015.03.02)
コメント
民間研究所をでっちあげて民間の実験衛星として相乗り衛星に紛れ込ませるとか。
相乗り衛星って全部同じような軌道要素にしかできないのでしょうか。秘密にしたい衛星だけブースターとか追加して分離後に大幅に軌道変更するとか。
投稿: おーの | 2006年12月 2日 (土曜日) 00:05
独立行政法人・情報収集研究所(仮)
大型衛星ならあるていどの軌道制御エンジンを持っていますが、小型衛星ではふつう装備しません。必然的に、ほぼ同じ軌道面。微妙な高度のちがいで、軌道上の位相はどんどんずれてゆきます。
H-IIAの2段目の再着火能力を使えば、多少は変更できそうですね。先に相乗り衛星をテキトーに分離してから、本命の情報収集衛星をちょっとずれたヒミツの軌道に入れる。
(妄想説 追加)じつは2トンぶん、アッパーステージが追加されていて、光学2号機は軍事評論家の予測もしない秘密の軌道に入っているのです。
投稿: ごんざぶろう | 2006年12月 2日 (土曜日) 01:23