空力加熱
「ようこう」の大気圏突入に関するニュースについて。
共同通信(9月13日)
「420キロの機体は大気との摩擦で燃え尽き、消滅した。」
朝日新聞(9月12日 予報記事)
「大気との摩擦で燃え尽き、残骸(ざんがい)が地上に落下する可能性はないという。」
やれやれ。
「いじわるな検索」サイトの、「摩擦熱」の項目にも書きましたが、しつこく言わせてもらいますよ!
大気圏突入時の主たる加熱は「輻射加熱」であり、「摩擦加熱」より遙かに大きいです。「摩擦加熱」が支配的なのは超音速機くらいの速度です。
参考までに、JAXAのプレスリリースを見てください。
9月8日の予報記事
9月13日の結果報告
単に「焼損」と表現され、どこにも「摩擦」とは書かれていません。
「大気との摩擦」は一般に信じられているので、新聞記者が慣用句的に付け加えたものでしょう。ちなみに、読売と毎日はJAXA発表に忠実で、余計な「摩擦」は着いていませんでした。
(ニュースのリンクは、恐らく数日で切れます)
| 固定リンク
「航空・宇宙・天文」カテゴリの記事
- 論文掲載(2024.07.25)
- 書籍購入(2017.02.03)
- UZUME計画と、宇宙災害の書籍(2017.05.17)
- サイエンスカフェ@うきは(2016.05.19)
- 大野城で宇宙講演会(2015.05.12)





コメント