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2005年7月11日 (月曜日)

ロケット見学の際にちょっと心を痛めたこと

内之浦の管理棟前に集合して、見学所へ移動するバスを待っていたときのことです。

打ち上げがせまり緊張感が高まってゆく構内で、近くを通りかかったエプロン姿の女性を見て違和感を感じたのでしょう。一緒に待っていた宇宙研の学生グループのこんな会話が聞こえて来ました。
「食堂のおばさんかな?」

大間違いではないが、宇宙研の者ならもう少し宇宙研の歴史を勉強してきてほしい。私もこれが正解か確信はありませんが、そのご婦人は開所以来ロケット打ち上げを陰で支えている内之浦の婦人会のかただと思います。

的川先生の著書「宇宙にいちばん近い町―内之浦のロケット発射場」を読むべし。

ASTRO-EII/M-V-6 カウントダウンページ宇宙作家クラブ ニュース掲示板 の7月3日の欄に、婦人会からの千羽鶴贈呈の記事があります。


さて、「食堂のおばさんかな」という推測は、そう思うのも無理はないと思いますが、気になったのはその後の会話の展開。「漁業・農業しかない町に雇用を創出している」とか「打ち上げ特需」など。ちょとそれは偉そうな物言いじゃないか、何様のつもりだい?実情はそうなのかもしれませんが、お願いだから内之浦の人が聞いている前でそんな発言をしないでね。
思い過ごしかもしれませんが、彼らの会話に、東京から地方を見下す意識と、インテリ層が第一次産業従事者を見下す態度が感じられたもので、以前、的川先生から伺った話で、ISAS/NASDAの先人が漁業関係者と築いてきた信頼関係を、中央の若手エリート官僚にぶちこわされそうになった件を思い出しました。

その場で諫められない自分も弱いなあ。

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コメント

現在受けている教育が税金で整備されており、将来自分達が就く可能性のある宇宙研等の職も税金で創出されてるとわかっているのでしょうか。
日本の大学や公的研究機関で学生・院生が労働力として使われているし、研究職に就いても必ずしも経済的に恵まれるわけではないので、納税者に支えられているという実感がないのもしかたないかもしれませんが、そういった研究環境自体がほとんど税金におんぶにだっこで成り立っているというようなことを考えなくてもよいとは思えません。

投稿: おーの | 2005年7月11日 (月曜日) 23:17

いつもうちの学生達が大変御世話になっています。
御指摘の点、僕も良く感じます。これは2重構造で、宇宙開発とか惑星探査に対する距離感が、まずはJAXAと大学機関との間で大きく開いてしまっていること、そしてさらにその大学機関と一般との間でも大きく開いてしまっているように常々感じています。
結局このような構造が、”日本の”探査機という物を自分達と縁遠い物として捉えさせているのでは無かろうか、と。
この構造を何とか打破していきたいというのが、最近の私の目標の一つになっています。能代のイベントは、地元の人達の協力無くしては実現不可能でした。今回150名近くの学生達が参加しますが、そう言うことも是非みんなに認識して貰って、大会に参加して欲しいところです。

投稿: akiaki | 2005年7月29日 (金曜日) 07:03

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