« 2005年3月 | トップページ | 2005年5月 »

2005年4月の11件の記事

2005年4月27日 (水曜日)

IACのプレゼンテーション投稿システム

IAC2005@福岡での、プレゼンテーション・ファイルの管理を任されました。

今回のIACでは、うちの学科が大々的にサポートしていて、宇宙工学系の研究室スタッフには何かしら仕事が回ってくる状態。私はコンピュータに強いからということで、プレゼンのプレビュー・ルーム係を申しつけられました。(講演会場と同じコンピュータを置いて、事前投稿したファイルが正常に表示されるか確認したり、編集・差替をする部屋です)きっと、外国人御一行様から「むーびーガ、ウゴキマセーン」「モジバケ、アルヨ」「OpenOffice.orgカラ、コンバートデキルカ」などという質問に追われることでしょう。

ついでに、プレゼンファイルの事前投稿システムの構築も引き受けることになりました。外注するとおそろしく高いからということで。こんなシロウトが、こんな大学会の、成否にかかわるシステムを作って大丈夫なのか?
きっと締切前に投稿が殺到するから、学科の既存のサーバーとは分けて、新規に専用サーバーを立てる予定。ごく大雑把に計算して10MB×1000件=10GBくらいの容量が必要かな。とりあえず学科のサーバー上で、たたき台のシステムを試作中。1週間前からPHPの勉強を始めて、投稿フォームからアップロード→ファイルタイプのチェック→ウィルスのチェック→セッションごとにフォルダ分けして保存、というところまではすぐに出来ました。このあと、プレビュー・ルームで自分のファイルしか閲覧・編集できないようにするため、パスワード認証を実装しないといけません。そこでデータベース処理にも手を出すことになりそうです。PHPはデータベースと相性がいいから、まあなんとかなりそう。公開(納期)は8月1日。

(内輪ネタ)こういう開発はKYソリューションズが得意そうなのだが・・・。

もし本番でトラブルが起きても、ファイルのアップロードさえできていれば、あとは人海戦術でなんとかするでしょう。

| | コメント (5) | トラックバック (0)

2nd Impact, 3rd Impact

歌島さんの記事で、新たにデブリ同士の衝突が確認されたとのニュースを知りました。これはデブリ屋にとっては大ニュース。もと記事(Orbital Debris Quarterly News)を読んでみると、

  1. 1974年に打ち上げられたアメリカのロケット上段と、1999年に打ち上げられ2000年に爆発した中国のロケットの破片が、2005年1月17日に南極上空で衝突。
  2. 1988年に打ち上げられたソ連のCosmos1934に、Cosmos926の破片が、1991年12月末に衝突していたのがわかった。

いままで唯一観測された衝突だった、1996年の仏CERISEとArianeロケットの衝突に加え、合計3例となりました。確率・統計の理論的には、ある確率現象の観測回数がN回なら標準偏差は√Nだから、いままでは「宇宙開発史上1±1回」という精度でしか言えなかったものが、「3.0±1.7回」と向上したことになります。

北極・南極上空での衛星の運動を見てみると、極軌道の物体が四方八方から集まってきてはすれ違い、まるでスクランブル交差点のような状態です。実際、今回の南極上空の事故が、極軌道同士でした。試しに、高度900kmでの緯度別の衝突率を計算してみて、レーダー図にしてみました。緯度±80度付近に大きなピーク、赤道上に小さなピークが見られます。

20050427debris

計算条件

  • MASTER-2001のStandardモード
  • 2005年1月1日~2006年1月1日
  • デブリの大きさは1mm~100mまでカウント
  • 高度900km,軌道傾斜90度の仮想衛星に対するデブリ・フラックスを計算
  • それを昇交点からの角度に対して極座標プロット
  • 軸の単位は 衝突数/m2/年

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2005年4月26日 (火曜日)

ガンダムというよりも…

「乗って操縦できる2足歩行ロボ、1台3600万で販売」(4月21日 読売)
というニュースがありました。記事の文によると『外観はアニメ「機動戦士ガンダム」に登場するロボットそっくり』『操縦席の左右には、6本の銃身が回転する空気砲などを装着』というから、ガンキャノンが近いのかな?と予想しましたが、メーカーの榊原機械のページで詳細写真を見ると、コクピットに足だけという全体形状はゼントラーディ軍のリガード、キャノピーのデザインに限ってはダグラムが近いと思った。

さらに、キャノピーを開けて人が乗っている報道写真を見た妻の意見。「未来少年コナンに出てくるロボノイド!」うーん、これも納得。

→「リガード」をGoogleイメージ検索
→「ロボノイド」をGoogleイメージ検索

| | コメント (1) | トラックバック (1)

2005年4月25日 (月曜日)

ロック岩崎さんのご冥福をお祈りします

日本の民間曲技飛行の第一人者、ロック岩崎さんが、4月21日に訓練中に墜落し、亡くなられたとのニュースを、4月22日に出先の新聞で読んで知りました。
私は何度か航空ショーで彼の演技を見て、名前を知っている程度ではありましたが、ほんとうに惜しい人を亡くしたと思います。彼の飛行は軽快で、純粋にヒコーキのかっこうよさを皆に見せてくれるものでした。
謹んで、ロック岩崎さんのご冥福をお祈りします。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2005年4月24日 (日曜日)

九重研修

4月22日(金)~23日(土)で、学科の「九重研修」に参加してきました。

20050422kuju1これは学科に配属された3年生と修士1年生を対象とした、1泊2日のオリエンテーション合宿です。場所は九重山麓の九州地区国立大学九重共同研修所。敷地のすぐ近くから、もうもうと湯気が立ち上っているような、温泉地帯に建っています。

今年の参加者は学生と教官合わせて90名弱。教官の参加率は、教授は半分くらい、助教授はほぼ全員、助手は私だけ。どうやら、助手の参加は任意で、拒みもしないがお誘いのアナウンスも回って来ないだけのようです。今回たまたま幹事の先生と雑談していたときにお誘いいただいて、ちょうど私も一度行ってみたいと思っていたので参加させてもらった次第。

初日の夕食後に、学科のOBで他大学で活躍されている先生を招いて講演会。それから懇談会。深夜まで学生らと酒を飲みながらお話しました。うちの研究室へ来たいという3年生、来たかったんだけど…という修士1年生が少なからずいました。そういう声を聞くにつけ、期待に恥じない研究室にしなければと、こちらこそ初心に返る思いでした。
そうそう、ここでひとつ失敗談。夜に星を見ようと思って、天文年鑑を持って行ったのですが、取り出してみたら2004年版でした。昨年のと並べて置いてあったのを取り違えました。まぬけ。

2日目はみんなで久住登山です。 →参考地図(Mapion)
宿舎からバスで登山道入口の牧ノ戸峠まで行きます。午前9:30に標高1333mの牧ノ戸をスタート。特に隊列を組むでもなく、なんとなく数人ずつのグループになりながら、適当に各自のペースで登ります。私はこのところ運動不足で体力に自信がないし、「下りが長くて疲れるよ」と聞いていたので、なるべく体力を温存するようゆっくりと登りました。およそ2時間かけて11:30ごろ、1787mの久住山に登頂しました。頂上からの眺望は、南の山麓に久住高原の緑の牧草地が拡がり、遠くに阿蘇山がきれいに見えていました。(ちなみに、隣のピークの中岳が1791mで九州本土最高峰。元気な先生はそこまで足を延ばしていました。)
20050423kuju2
久住山の頂上でお弁当を食べたあと、帰りは別のルートで、標高約1100mの長者原ちょうじゃばるを目指して下山します。(実は、二日酔いや、体力に自信がないひとは、牧ノ戸からそのまま先に長者原に下山しています。) 下山のルートは火星のクリュセ平原のような、角張った岩がごろごろした地形でとても歩きにくく、噂どおりに体力を奪われました。
20050423kuju3
20050423kuju4
これも所要2時間で13:30頃、無事に長者原に下山しました。天気が良くて気持ちの良い登山でした。

そして今、運動不足の足に、筋肉痛で苦しんでいます。


注:「くじゅう/久住/九重」の使い分けがややこしいです。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2005年4月20日 (水曜日)

1か月目の余震

無事です。

震度5強。寝ていたところ地震に起こされて、朝っぱらから片づけに追われました。

我が家の被害。

  • 水害:ダイニングと玄関で花瓶が転倒して、床が水浸し。

  • 墜落:ボーイング737の模型
    (ANA国内線引退記念JA8453号機)
    垂直尾翼が折れた。
    20050420B737

地震と関係ないけど、これ↓を思い出しました。

壊れた尾翼 ― 日航ジャンボ機墜落の真実
講談社プラスアルファ文庫
加藤 寛一郎 (著)
980円(税込)


加藤先生の講義を受けていた頃、ハードカバー版で買いました。
このリンクは最近の文庫版。

| | コメント (1) | トラックバック (0)

2005年4月15日 (金曜日)

スペース・デブリのアニメーション

研究室のウェブサイトを、PukiWikiベースにリニューアルしました。
この機会に、スペース・デブリの研究紹介のページの画像を更新し、アニメーションの種類も増やしました。地球をとりまくデブリの運動は「プラネテス」ファン必見。あの、オープニングのナレーションが思い出されます。

(デブリ雲が拡がっていくシミュレーション・アニメだけ、まだ古いバージョンです。そのうち。)

| | コメント (0) | トラックバック (1)

2005年4月 8日 (金曜日)

サクラ満開

20050408m120050408sakura

今日は新・修士1年生の入学式。私は毎年、専攻の集合写真撮影係。
はじめは、カメラの腕を買われて依頼された(?)ものの、いまではコンパクトデジカメで撮っているので、誰が撮っても変わらないよな、とも思う。

さて、今日はキャンパス内も桜が満開で、夕方には研究室のメンバーでお花見をしました。(詳しくは→じんじんの研究日記:お花見

専攻の玄関前には立派な桜の老木があり、職員たちに愛されています。樹木医の処置を受けながらも、毎年きれいな花を咲かせてくれています。この秋には新キャンパスに移転するから、この桜を見るのも最後かな。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2005年4月 3日 (日曜日)

福岡地震から2週間

まだ、小さな余震は続いていますが、市民生活は大きな混乱もなく、おおむね「2日後は連休が空けた火曜日で職場の片づけ、3日後には平常どおりの仕事」という感じでした。今では、飲み会などでのスモールトークのねたですね「お宅は、どうでした?」てな具合に。

しかし、日々のニュースには上らなくなってきましたが、玄界島をはじめ、まだ避難生活を送っている方々もいます。昨日、近所の漁港を通りかかったら、そこの公園に建設される仮設住宅の基礎工事が始まっていました。玄界島の人たちが、避難中も漁業ができるようにこの場所が選ばれたと、少し前にニュースで聞きました。

近所のディスカウント酒店は、被災したお酒の半額処分コーナーがありました。それ自身は割れなかったけれど、割れたお酒で外が汚れたもののようです。そういえば、店内がいつもより少しお酒臭かったかな。私が見たときは、もう売り切れ寸前で、例えばヨーグルト・リキュールのような変わったお酒が売れ残っているだけでした。

街も気を付けて見ると、あちこちの建物で、外壁にひびや剥がれ(とくにタイルや煉瓦)があり、補修工事をしていたり、とりあえず「キケン」の張り紙をしていたり。また、建物の根元付近で歩道のブロックが砕けたり、めくれたりしてるのも目立ちます、つなぎ目の隅で応力集中が起こったのでしょうか。歩道を歩くときは、そんなところに近づかないように気を付けています。


そうそう、地震の翌日に撮ってまだ公開していなかった写真を2枚お見せしましょう。

20050321mud電柱の根元から液状化した泥が噴き出した跡。

20050321kani地震の翌日、天神のかに本家へ行ったら、臨時休業でした。そのときの写真。翌週に改めて行ったら、開店していましたが、お店の専用立体駐車場はまだ故障中。給仕のかたにお話を伺ったら、地震の時は開店時間前でお客さんはいなかったのが幸いであったが、昼食の準備をしていた料理人が2名、油で大やけどを負ったそうで、かなり大変だったようです。

→おまけ、研究室の被害状況写真

それにしても、今回の地震は火災が発生しなかったのが、幸運だったと思います。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2005年4月 1日 (金曜日)

2005年3月の検索キーワード・ランキング

アクセス解析からみた、人気のキーワード

キーワード件数(表記の揺らぎは合算)
ご当地チェック220
MTSAT-1R
MTSAT
MTSAT
157
thunderbird
Thunderbird
125
outlook
Outlook
93
procmail75
ロケット64
世界地図59
食卓の向こう側56
移行49
H2A44
apache36
solaris935
bsfilter33
clamav33
西日本新聞21

今月は「H画像」や「H写真」で検索して来られたかたも何件かありました(笑)、ご愁傷様です。
お探しの映像とは違ったでしょうが、ここで掲載しているH-IIAロケットの動画や写真は、別の方向でもっとエキサイティングだったでしょう?

| | コメント (0) | トラックバック (1)

新年度

4月になったので、研究室のホームページで遊んでみました。
HTML版ホームページ
Wiki版ホームページ

(現在Wikiへ移行を進めているところなので両方同じ物を作りました。)

-----
4月2日 追記

日が変わったので、通常のホームページに戻しました。
エイプリル・フール用ページ(Wiki版)はこちらに保存してあります。
ネタ画像だけここにも転載して紹介しておきましょう。

20050401atare
このパロディの元ネタの「上がれ!空き缶衛星」は東大と東工大の物語なのに対し、「当たれ!空き缶衛星」は九大と九工大の物語。

未使用のカンサットにプロジェクタイルを衝突させる、残酷な破壊試験をしたのは本当。それを卒論にした学生が、先月の衝撃波シンポジウムでも発表しました。またとない貴重なデータが得られ、粉々になったカンサットも成仏できるでしょう・・・合掌。



-----
宇宙系のエイプリル・フール・ニュースいろいろ

| | コメント (2) | トラックバック (0)

« 2005年3月 | トップページ | 2005年5月 »